母は、女手ひとつで私たち姉弟を育て上げてくれた、とてもたくましい人でした。私がまだ小学生の頃に父が亡くなり、それから40年以上はいわゆる母子家庭で。決して裕福ではありませんでしたが、私と姉、妹の3人を育てるために愚痴もこぼさず必死で働いてくれました。
母との思い出で特に印象的なのは、母が過労で入院してしまったことでしょうか。母は、黄疸症状が出るほどに肝臓を悪くしてしまったんです。医師からは「お酒をたくさん飲んだらだめだよ」と言われたそうですが、母はお酒を飲まない人で……。肝臓を傷めるほど無理をして働いていたことを知り、子どもながらに胸が締めつけられました。入院中は祖母が来てくれましたが、母のいない家は本当に寂しかった。姉弟3人で寄り添いながら、改めて母の存在の大きさを実感しましたね。
そんな母の異変を感じたのは二年ほど前。父に似てきた私の顔をみて「息子が帰ってこない」と言い出したんです。これはまずいと思い、近くの病院を受診した結果、アルツハイマー型認知症との診断を受けました。
その後はデイサービスにお世話になったのですが、母はデイサービスを“会社”と呼んで、楽しそうに通っていました。“会社”に行く日は、お気に入りのポシェットを肩からかけるとスイッチが入るんです。帰ってきて「会社はどうだった?」と聞くと「周りがじいさんばあさんばっかりでさ」と(笑)。大変なこともありましたが、悲しいだけの認知症ではなかったですね。
それがある日、いつもどおり“会社”に行く予定が、部屋に母の姿がなく……探すと、台所で倒れていたんです。原因は脳出血で、昏睡状態で病院に運ばれたときには、すでに手がつけられない状態でした。認知症ではありましたが、体はまだまだ元気だったので、突然のことに混乱しましたね。
母の意識はそのまま戻ることはありませんでしたが、最期に手を握りながら「お母さんの子どもで幸せでした。楽しかったよ。来世でも親子になりたいです」と伝えて。もっと親孝行したかった、という後悔もありますが、とにかく母への心からの感謝の気持ちでいっぱいです。
母が息を引き取った直後は茫然としてしまい、あまり記憶がないくらいです。悲しみと、これからどうすればいいのかという戸惑いと、それでも自分が取り乱してはいけないという責任とが一気に押し寄せてきて。そのときに「そうか。アルファクラブがあった」とふと頭に浮かびました。
母は生前、アルファクラブの互助会に入っていたんです。それを思い出し、迷わず電話で連絡。すると、夜も遅い時間だったのに驚くほど早く病院に来てくれました。24時間365日対応のありがたさと心強さを感じましたね。そこから葬儀を終えるまで、初めてのことばかりで混乱する私を一貫して丁寧にサポートしてくれました。
葬儀当日は、スタッフの方々の心配りもあり、とても穏やかな雰囲気でしたよ。母の大好きだった花をたくさん棺に入れたら、フタが閉まらなくなってしまい……なんとか閉めたと思ったら今度はお花がはみ出して、それを見て家族みんながくすりと笑うなんてことも(笑)。辛気くさいのは好きじゃない母だったので、ただ悲しいだけではない、いい式にしてもらえて感謝しています。
アルファクラブのスタッフの方々には、心からの感謝を伝えたいです。対応のスピーディーさや丁寧さ、葬儀の内容などももちろんですが、私の心に寄り添ってくれたことが一番大きかった。心が不安定になったときは、他愛もない雑談に付き合ってくれたり、そっと声をかけてくれたり。些細なことですが、それが本当にうれしかったですね。
今回の経験を通じて感じたのは、人間はそこまで強い存在ではないということ。大切な人を亡くしたときって、想像以上に悲しいし、混乱するし、不安も大きいものです。それを支えてくれたのが、アルファクラブでした。おかげで、人生のどん底とも思える悲しい時期でしたが、同時に人のつながりや温かさを感じられた機会にもなりましたね。今回は、本当にありがとうございました。
熊谷葬斎センター
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